白いノート

this and that

色のユニバーサルデザイン

文科省後援の色彩検定UC級を受験してきた。色のユニバーサルデザイン級。昨年は1級に合格したけれど、こっちも気になっていた。

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色の見え方には個人差があるのだという。自分にはこう見えている色が、他の人には異なって見えている。色の示す情報が、他者にとっては難解で、困ることが出てきたり、ときに安全が脅かされたりすることがあるのだという。そんなことを知りたくて、テキストを読んで、ついでに試験を受けてみた。

色の区別がつきにくい「色覚特性」の人をはっきりと知っているのは、今まで生きてきた中で一人だけだ。アメリカでお世話になったホストファザーはカードゲームUNOをするとき、色の見分けに苦慮していた。私にとっては、こんなに明確な4色なのに。
テキストによると、日本人男性の20人に一人が色覚特性。白人男性では6~8人なのだという。遺伝のみならず、ケガや加齢でも見え方は異なるそうだ。

例えば、紫みのピンクと水色。こげ茶と深緑。赤と緑。紫と青。これらは区別がつきづらいそう。
山で紅葉している部分がわからなかったり、左右で違う色の靴下を履いたり、色名で指示されても色を特定できなかったり。黒板の赤チョークも見づらい。緑と赤のLEDで電源の入切を区別していることがあるかもしれないけれど、これもある人によっては区別がつかない。結構、そこらにありふれていると思うんだけど。

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そういった見え方を理解し、「見え方の多様性」に配慮した色選び・デザインにするための設計・修正の方法、最善策を考えるまでが大事だよね。

UNOは赤黄緑青にそれぞれマークも入れているそう。

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マーカーの「プロッキー」は従来の桃色を黄色みに寄せたいう。背景が水色でも、より見やすくなったのだとか。

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他にも、円グラフの色とかカレンダーの祝日(赤)表記の工夫とか、たくさんある。関心あったらぜひ調べてみてほしい。

こういう学びは、他の人の生活を想像し、ひとりよがりでなく一歩引いて世の中を見るきっかけになるなぁ。もちろん色に限らずの話で。検定に出会えてよかったと思う。