白いノート

this and that

世界のソニー、日本のお酒

週末、愛知県に行ってきた。今回行きたかったところの一つが、ソニー創業者の一人・盛田昭夫の記念館なるところだ。何年か前、愛知県の企業ミュージアムはできるだけ足を運んだが、ここは知らなかった。コロナ下の2年前にオープンしたらしい。どうりで。

akiomorita.com

そもそも、盛田氏が名古屋出身と知らなかった。しかも、家は古い造り酒屋さんで、本人は長男だから十五代目当主として生まれた。親戚には敷島製パンの創業者。ものづくり、そして醸造の土地から世界のソニーは生まれたのか..!
気になって、著書『 MADE IN JAPAN わが体験的国際戦略』を読んでみた。それによると、クラシック音楽が好きな母親が家でレコードをのかけていたので、繰り返し聞いていた影響で音に興味を持ったのだとか。次第に電気蓄音器に関心を持ち、電子工学の本を読み込んで機械いじりに没頭したそう。そんなこんなで、阪大・理学部物理学科、海軍技術官を経て終戦後、お酒屋は弟に任せて、ソニーの前身となる会社を立ち上げた。(Kindle無料域ではここまでしか読めず)

「実は名古屋人」「家業はお酒造り」に感動して、名古屋滞在中複数の知人やタクシーのお兄さんに「知ってました?」と聞いてみた。けれど誰も知らず私と同じ反応。世代が違うのか、そこまで関心の高い話題ではないのか。私はスティーブ・ジョブズはじめ、著名人の生い立ちを知るのが結構好きだ。

 

長くなったけど、私としては感動したので写真と共に記録してみる。

愛知県常滑市小鈴谷にある盛田本家(正面)と、記念館「盛田昭夫塾」(写真には映らないけど、右側)に到着。何となくまろやかな香りが漂う。

看板。確かに「世界のSONY」と書いてある!

館内は一部を除き写真OKなのでいくつかを。昭夫氏はすでに故人だけれど、どうやらこの前名誉県民章が贈られたそう。奥にはそのほかたくさんの勲章が並んでいた。

この記念館は昭夫氏だけでなく、妻の良子さんも取り上げている。海外に飛び回るビジネスマン昭夫氏が大切にした縁づくりのため、良子さんは自宅に招いたおもてなしで貢献したそう。昭夫氏が絶大な信頼を置いていること、資料からも読み取れて素敵。

昭夫氏は自宅を留守にすることが多かったけれど、たくさんのエアメールを送ったそうな。

外食ではなく、自宅に招いて会食、と言うのはアメリカ式でさすが国際人。準備はもちろん良子さん。アレルギーや席次など考えることはたくさん合ったんだろうな。ソニーの最新機器で良質な音を客に聴かせたんだとか。
2人が大切にした人の縁で、国や業界を超えたたくさんの友人ができたそう。そのうちの一人が...マイケル・ジャクソンだったと!ソニーSMEもあるからか。

見終わり、周辺を散歩。記念館の裏は日本酒ねのひの工場だった。さっきの香りはこれだったのかな。

そのまま道なりに歩くと、今度は「盛田 味の館」。ちなみに右手は伊勢湾。

ここにも昭夫氏の胸像。

ここでは味噌煮込みうどんやおでんなどの食事や喫茶ができ、お酒などの商品が買えるそう。せっかくなので、私も1本買ってみました。(回しものじゃぁありません)

morita.moritakk.com

昭夫氏の人生がわかる常設展がここにも。私の勝手な想像だけど、お酒屋さんに生まれたからこそ、日本人であることも意識して世界を飛び回ることができたのかな。

世界の雑誌にも取り上げられて、すごい人だったんだなぁ。

著書も何ヶ国語にも訳されて。

そんなこんなで、日が暮れた。

人の感じ方は色々だろうけど、私は純粋に面白かったよ。自然にも癒されて、満足。

この日記、リーフレットやサイトも参考に記してみたけど、もし間違いや勘違いがありましたら許してくださいな。著書はまたちょっとずつ読んでみよう。