白いノート

this and that

青あざとおんぶ

夫氏と外で晩御飯を食べての帰り道、裏道。

家まであとまっすぐ数十メートルの場所で、こけた。

なんとなく左の方をを見上げ、集合住宅から漏れる明かりで、人々の一般生活を想像していたからと思う。

片足が着地するはずの位置が、思ったより低かった。

ガクン、とバランスを崩した。咄嗟に出たもう片方の足の着地も安定せず、そのままヘコ、ヘコ....ヘコ............  バタン.........。

 

転ぶときは、本当に目の前がスローモーションになるんだねぇ。

とっさに手をついてよかった。衝撃は多少吸収できたけど、右膝はそのままコンクリートへ。

何があったのか一瞬わからなかったのと、膝が熱いのとで、その場に数分座り込んでしまった。

私が足を踏み外した歩道は、高さ15センチくらいマンホールの位置で下がっていたみたい。体勢を立て直すもう片方の足をつく所も下がっており、しかし3歩目は元の高さの位置というトラップ.....。これはちゃんと足元を見ていないと、歩けない。目の不自由な人とか、子供とか、本当に危ないよー!

外国はつまづきやすい歩道がたくさんあるから、いつも平べったい靴を履いてるのに。いつも気をつけているのに、夫と歩いているときにこの醜態。

 

痛いのとショックとで唖然としていると、夫さんが背中を向けてきた。家までおぶってくれるという。

「いやぁ、そんな!重いし、しばらく歩けるし、大丈夫だよ!」

断ったけど、本当に心配してくれたようで、少しだけ背中を借りることに。

誰かにしてもらう、久しぶりのおんぶ。

丸くて、あったかくて、いつもより目線が高くなって、自転車や車でもない、自分ではない人が歩く動きを肌を通じて感じて、なんか不思議だった。

親におぶってもらう子なのか、子供におぶってもらう親なのか、そんな近しさも思った。

 

結局、おんぶの距離は数十メートルだったと思う。その後はあまり足を上げないようにして歩いた。家に帰ってズボンを捲ると、右膝は腫れ、あざができ擦り傷もできていた。

傷が消えるまで、少し時間がかかるかな。温もりはいつまでも忘れないでしょう。