北京はすっかり秋の景色です。
こちらの友人に連絡をとってみたところ、ピンク色の花畑を背景にした素敵な写真を近況として見せてくれました。
聞いてみると、「オリンピック公園で見頃」というので、すぐに行ってみたくなり。旬とか見頃といった、その時期ならではの楽しみに敏感なのは、桜や紅葉を愛でる日本人気質なのでしょうか。(そんなことないか)
あまり情報を得ないまま、夫に連れて行ってもらうことに。
当初私の持っていたのは、「いつぞやの五輪で注目された鳥の巣スタジアムなど、近代的な建物がある広場(=オリンピック公園)の脇に、ピンク色の花が咲いている」イメージ。ついでにスタジアム見学でもできるかなぁ、なんて思っていました。
ただ、この日向かったのはオリンピック森林公園という場所。入り口に入ってわかったのですが、この公園はとんでもなく広いみたい。
今調べてみたら、680ヘクタール...? 東京ドーム145個分??よくわかんないけど、肌感覚でとてつもない規模、めちゃめちゃ広かったのです。その中での「ピンク色の花畑」を見つけるのは.... 私にはできませんでした。
花の名を「粉黛乱子草」とは聞いていたけど、ネットで検索してもよくわからないし...。
何もできない私を隣に、夫も見つけるのに苦戦しているようでしたが、SNS情報だったのかなんとか位置は特定した様子。ただ、そこまでが入り口から徒歩40分の場所でした。
テクテクテク.....。
木々の葉もすっかり色めいて、秋らしい光景です。写真を撮って楽しむ人(もちろん、これを背景にしたキメキメショット)がたくさんいました。
テクテクテク.....。
足元は整備されているのですが、とにかく広く感じました。真夏に来たら、園内にいるだけでバテちゃいそう。
そして着きました!
最初目に入ったのがこの光景。紫と緑が交互に並ぶマリモみたいな植物。
行ったことはないけど、ひたち海浜公園みたいなやつ....?
週末は混むと聞いていたけど、たくさんの花見(草見?)客でいっぱいです。
目当てのピンク色の花畑!
おおー、光に当たるとヨーロッパの絵画みたいで、いい感じ。
花というよりは、草原というか稲というか?ピンク色の海とも表現してもいいですね。
粉黛乱子草(ミューレンベルギアカピラリス)は花ではないみたい。穂なのか茎なのか、とても淡いピンク色をしていて、それが重なってピンク色の花畑や草原に見えるのです。
ただ.... 私たちはここで中国負の側面も見ることに。
ああ....
ああああ.....。
なんと、この綺麗なピンクが踏み荒らされているではありませんか。
植物の周りに低くではありますが、柵で囲まれているにも関わらず、花見客がズカズカと入って自撮り写真を撮っています。あちらにも、こちらにも。スマホもいれば、立派な一眼レフも。反射板だって持ってきてる人もいるし。
それが何度も重なり、せっかくの風景もこんな嵐が去った後みたいになっちゃうんですね。「自分さえ良ければ」が如実に表れていました。残念です。
もちろん、制服を来た監視員が柵を越える人を注意しているのですが、それでも人は目を盗んで入っていく....。SNS投稿なのか知らないけど、そこまでして撮りたいのでしょうか。
小さい頃から尾瀬公園など、たくさんの自然を見てきた私にとってはショックでした....。
このあたりのマナー意識、今は過渡期と信じ、数年後には改善されていることを願ってやみません。
見頃の花見(草見)は感動とショックとで相殺されてしまい、残ったのは程よい疲れだっのでした。