一時帰国先の日本から戻り、再びゆったりとした北京生活を送っています。
北京の冬は寒く(室内は暑く)、気持ちの良い季節を今こそ楽しまなければ!ということで、地図を見てそう遠くない公園へ、ひとり散歩に出掛けてみました。
東城区にある「地壇公園(地坛公园)」という場所です。
公園の名前を見て、ハテ?と思いました。
春前には北京観光名所で世界遺産の「天壇公園(天坛公园)」を訪れましたが、何か関係あるの? 地図をよくよく見れば「日壇公園(日坛公园)」という場所だってある。
簡単に調べると、北京五大壇というそうで、北京市に5つの祭祀建造物があるとのこと。
それぞれ天壇、地壇、日壇、月壇、先農壇で、皇帝が祭壇で天、地、太陽、月そして農業の神に祈りを捧げたそうです。
自然の神様を祀った祭壇とは、興味深い。5つでセットとは、陰陽のような中国らしさがあると言いますか。
前置きは長くなったけど、本日は地の神を祀った祭壇です。
まず公園の入り口で入場料2元を払いました。電子決済はWeChatPayのため、中国に来て初めて現金で支払い。
園内をてくてく歩くと、それらしき門が。潜ろうとしたら、ここは有料だそうです。よくわからず惜しい気もしましたが、せっかくなので5元を支払って入場。
入ると、だだっ広〜い。
地図で見るとわかるとおり、二重の正方形に囲まれているんですね。
祈りを捧げた中心地?の台は2段上がったところ。
一番上の壇に置かれた台はこんな感じでした。復元した物なのか、ふーんという感じ。
壇の端には焼香をするような場所も。
見えづらいけど、ここは蝋燭を立てておくのかな。寺院みたいですね。
特に看板もなく、ただただ広いので他の人たちも自撮り写真を撮ったり歩いたり、のんびり過ごしてました。
一重目の門を出れば、
これまた広ーい。
瓦の飾り。龍が中国らしいですね。
なんとなく、沖縄の首里城を思い出した。こういったアジア文化の伝播について、学び直してみたいなぁ....。
祭壇を出て、向かい側の建物へ。
ここは祭壇を様子がわかる資料や物品が展示されていました。こんな感じで明や清の天皇がお祈りしていたわけですね。国の安寧を願うなら一大行事、そりゃあたくさんの家来を引き連れただろうし、地の神様ゆえ祭壇を広く作ったのも納得...!
天壇公園の祈念殿は天井が高かったし、じゃあ日壇や月壇はどうなってるんだろう。
祭壇の形がマヤ文明か、他の文化とも共通するところがありますね。
こんな感じで豚、牛、羊の生贄や祭具を並べたのかな。
ちなみに布が黄色ですが、地壇のテーマカラー(と言っていいのか)は黄色みたいです。他の天壇、日壇は青だったり赤だったりするみたい。どうりで、さっきの瓦は黄色でしたね。
祭壇エリアの周りには、たくさんの樹木が植えられていて、樹齢何百年のものもありました。なんだか神聖な気分に。
園内を歩けば、ちょっとしたお散歩コースや遊具があって、高齢者がテーブルを囲んで麻雀をしたり、楽器をひいたりと思い思いに過ごす中国らしい光景がありました。
最初の入園料2元は、こういう場所で過ごすためだったのかな。今の季節は本当に気持ちがいい!たくさん歩いて、この日も1万歩近くになりました。
思いがけずプチ観光になりましたが、地壇公園はイチョウも有名で、近くには美味しい点心料理のお店もあるので、また来ても良さそうです。もしくは日壇、月壇と神様めぐりをしても面白そうだな〜と思ったのでした。