白いノート

this and that

図書室

私はたまに、日本大使館内にある「広報文化センター」で本を借りています。

このほど、そこで借りた本を、別の場所にある「図書室」で返却できるようになったそう。

 

その図書室が気になったので、この日はそこへ出向いてみました。

 

「図書室」は建国門にあるビルの一室。正式名を「北京日本倶楽部図書室」と言い、北京に住む日本人たちが加盟できるクラブの施設みたいです。

クラブ会員や、そのビル(オフィスであり、ホテル・マンションでもある)の利用者が、図書室を使えるそう。

私はいずれも当てはまらないので事前に問い合わせしてみると、「返却も室内閲覧も可能です」とのこと。やったー!

 

室内はそこまで大きくないものの、たくさんの書籍が並んでいました。小説や中国・日本に関する教養書、生活に関する書籍、漫画....。同じビルの居住者は日本人の方がたくさんいるので、家族向けを意識しているのか、あらゆる年代の子供向けが充実しています。

青い鳥文庫や漫画で読む伝記、歴史の本など。「こまったさんシリーズ」や「ズッコケ3人組」なんて、懐かしい。小学校の図書室を思い出して、なんだかほっこりしました。

 

ふと、「イソップものがたり」や「アンデルセン」といった世界の童話集が目につきました。

書庫から引き出してびっくり!

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これ、うちにもあったやつだ〜〜〜!

 

物心がついた時から、うちにはたくさんの絵本や児童書がありました。両親が知り合いや親戚からたくさん譲り受けたものみたいで、窓際にたくさん並べていたなぁ。

その中でも、日本の昔話や世界の童話の本をよく覚えています。絵はずっと少なくなって、白黒印刷。正直、面白そうに見えない真面目な本。

でも読んでみると、悪いやつと思っていた動物が懲らしめられたり、困っていたおばあちゃんが報われたり、「ああ、よかったね〜!」とほっとする物語にのめり込んでいました。

字を読めるのも大人になった気分で、嬉しかったんだよなぁ。

世界の童話は、大人になって読むと、また違った発見がありそう。教訓とか道徳とか、沁みそうだな。

 

もう見ないと思っていた表紙の絵を見て、じんわりしました。

 

ちなみに、この図書室は北京に滞在していた方たちの本で始まったそうです。

1990年7月、北京日本人会事務局の片隅に山積みにされていた書籍やビデオテープ(駐在期間を終え、帰国した方が残していった物)を数名の主婦有志が整理し、貸出ノートを作成したのが、小さな図書室の始まりです。その後、会員の皆様、出版社、新聞社等からの寄贈により、拡大、充実してきました。

(北京日本倶楽部ウェブサイトより引用)

 

他に読んでみた生活書には、ところどころ中国語で書き込みがありました。おそらく、日本人と結婚した中国人が、日本のしきたりを学ぼうとしていたのかな。本を通して息づかいが伝わる感じがしました。

 

また時々、寄ってみたいと思います。