白いノート

this and that

村上春樹ライブラリー

早稲田大学にある国際文学館、村上春樹ライブラリーに行ってみた。

オープンしたのは確か昨年秋。多数の外国語に翻訳された村上作品や、関連する資料が集められた施設。筆者や文化人を招いたイベントも開けるスペースとしても使えるらしい。

予約で埋まって入りづらいんだろうなぁと思っていたところ、割と近くに住んでいるのに、すっかり存在を忘れてしまった。実は私も一時期こちらに通っていたのもあり、「思い立った時が吉日」で前日に予約。

ちなみに、村上作品はエッセイを含めて幾つか本棚にある。登場人物のモノローグや想像する描写を、創造できるのが面白いなぁ、と思って読んでいるんだけど、他の人は何に惹かれるんだろう?まぁ、『1Q84』も『騎士団長殺し』もまだなんだが。

この施設、前はなんの館だったかなぁ。夏の日、ある経済のゼミで毎度睡魔と戦っていたのだけ覚えている。

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入館は予約制で、滞在時間も90分の制限あり。ただ枠があれば予約なしでも入れるそう。全体的に、明るい木材と白い壁のインテリアで開放感と温もりを感じる。

作品が時系列に並んであって、眺めているだけでも楽しかったな。

初めて読んだのは『ノルウェイの森』。図書館で読んでいたら男女の描写に驚いて、恥ずかしくて閉じそうになった

そして、村上さんと言えばレコード。本人が愛するレコードを聞けるオーディオルームもあった。目を閉じて座って音色を楽しむ人や、聴きながら本を読む人。心地良い空間だった。

ジャズレコードのジャケットって、黒を基調としているような。印刷インクの関係かな?

翻訳でも偉業を続けておられ、翻訳についての企画展もあった。村上さんはじめ、日本の作品が世界に読まれるのは嬉しいことだよね。
そこで面白いと思ったのが、外国ならではの装丁。デザインによって読んだ印象、読後感が変わるよね。読みたい(購買?)意欲だってそそられる。

左から米、英、日本で出版された『むらさきのスカートの女』

全然違う『コンビニ人間』。内容としては右が近いと思うのだけど

ぐるっとみた後、せっかくなので私も読書を。視界を遮ったソファみたいのがあって、ころんともたれて世界観を楽しんでみた。

ニュースでよく中国を見聞きするのでこの本をチョイス。もう一つは「ドライブ・マイ・カー」の入っている短編集

時間制限はあるけれど、都会の喧騒や仕事から息抜きできる、素敵な施設。しかも無料。予約できなくても、隣のカフェ空間でさえいい感じだったし、またふらっと来ようかな。