白いノート

this and that

あなたのジャケットが好き!

会社で、同僚の男性が素敵なジャケットを着ていた。ジャケットに猫の形をした焼き物のブローチもつけている。オシャレなのだ。黒いマスクとも合って、キマっている。

ずっと年上だけれど、気兼ねなく話せる方なので声をかけてみた。

「今日、素敵ですね!どこかにお出かけなんですか?」

.....多分、二言目は必要なかった。どこに用があるのか、なぜそのような装いをしているのかを知りたいわけでは少しもない。褒めたかっただけなのだ。反省。(とか言って、相手は特に気にしている様子もなかった。雑談で話は弾んだ)

相手の容姿を褒める言葉って、この頃は言いにくくなっているような気がするのは、気のせい?容姿というか、身につけているものとか着こなしとか。

アメリカだと、そこまで親しくない関係でも

”I like your shoes!”
"I like your haircut!"
"You look stunning!"

なんて気軽に褒めたりする。相手をおだてて、上手くコトを持っていく..なんて下心はあまりないんじゃないかと思う。”like”も「私の好みだ」よりも「イイじゃん!」くらいだと思う。言われるのも好きだし、自分からいうのも好きだ。

日本でも、

「そのジャケット素敵ですね」とか
「髪切りました?お似合いです」
「オシャレですね」

なんて言うと、どうしてもファッションチェックに聞こえてしまうような、下心ありのような、気がしてしまう。相手も照れたり、訝しげな態度だったり、謙遜したりと、反応は様々だ。特に女の自分が異性、それも既婚者や年上の人に言うのはより微妙だろう。
だから、こちらも「私は上目線でも下心でもないけど、相手はそう思うかもしれないから、そうでないように純粋に...」なんて気をつけるけど、やっぱり不純に聞こえてしまうのだ。

まぁ、そんな煩わしさやミスコミュニケーションが生まれるならと、「あ、いいな」と思っても言わないことが今は多くなった。自分で言葉にしないから、人の良いところを記憶しづらくなっている気もする。

あ、もちろん注意が必要な褒め言葉もあるだろう。「綺麗になったね」とか、体格や体のパーツのこととか。NGに近いことが多い気がするが、やはり相手との関係性次第だろうか。

話は少しだけ変わるが、隣の席の同僚が私の仕事の成果物について褒めてくれた。見てくれたこと、評価してくれたこと、私に伝えてくれたことが嬉しかった。さらっと自然に言ってくれるのって、やっぱりいいね。