白いノート

this and that

8年ぶりの90分

スタートアップ企業を起こした同級生と卒業ぶりに再会した。土曜日も仕事をしているということで、軽いランチも含めた時間を作ってくれた。

一緒に過ごしたのは90分だけれど、濃く楽しい時間だった。濃いといっても、ライト、重くはない。これまでのキャッチアップや仕事の話、学生の頃の思い出、これからの話などくまなく。過不足なく、とても効率的という感じ。さすがスタートアップのトップを務めているだけある。

スタートアップは、革新的なアイデアで急成長を目指すビジネスのこと。なんと言っても、スピードが命だそう。資金調達も容易ではなく、さらには最初は収益を生み出せない苦しい時期が続くのは当たり前なのだとか。お給料をもらっている会社にいると、そんなありがたみも気づけないだろう。本人もスピードとキャッシュフローについて触れており、「毎日がアクション映画」と言っていた。なるほど、言い得て妙な言葉だ。

彼女のアイデアは興味深く、私も会社でプロダクトについて関わっていた時期があるので、色々と話は弾んだ。共通知識があったから、こんなに濃い時間になったのだろうか。もし私が、なんの知識もなかったら、どんな会話になっていただろう。

でも、よく思い出してみると、彼女は自分の言葉で語るのが、かつ相手に話を振るのが、とても上手かった。
それって、自分のこれまでの経験から真にしたいことが明確にわかっているので軸がぶれず、でも課題やその解決方法をきちんと把握していて、それゆえ余計な不安を持つことがなく、さらには独りよがりにならないよう聞く耳を持つことを大事にしているーーからではないか、なんて思ったりした。CEOらしさは普段の会話から滲み出るんだなぁ。

他人を勝手に分析するなんてイヤらしいけれど、これは良いところ探しということで。「あれ、なんでこんな良い時間だったんだろう」と思わせるほど、チャーミングでエネルギッシュ、そしてさっぱりした彼女だった。

時間をとってくれてありがとう、サービスの成功と発展をお祈りしています。